中野区住宅宿泊事業の適正な実施の確保に関する条例について 反対討論


2018年第1回定例会本会議における第40号議案 中野区住宅宿泊事業の適正な実施の確保に関する条例についての反対討論


 上程中の第40号議案、中野区住宅宿泊事業の適正な実施の確保に関する条例について、日本共産党議員団の立場から反対の討論を行います。

 住宅宿泊事業法、いわゆる民泊新法は、観光旅客の宿泊に対応するために、旅館業法の規制を緩め、地域に広がった違法民泊を合法化させようとするものです。民泊新法では年間180日を上限に、住宅地でも民泊の営業を認めますが、自治体ごとに営業日数や地域について独自の規制をかけることを認めています。そのために、6月15日の法施行に向け、3月15日の届け出の開始を前に、中野区でも条例(案)が提案され、審査することになりました。

 昨年10月の説明会では、トラブルになっている民泊の近隣住民の皆さんも参加し、居住地域での民泊をきちんと規制してほしい、独自の罰則を設けるべき、家主不在型は管理人を常駐させるなど厳しくすべきなど、厳しい声が寄せられました。

 中野区内では現在でも民泊にかかわるトラブル事例が82件寄せられており、それらのほとんどが家主不在型であると聞いています。これらは氷山の一角ではないでしょうか。

 旅館業法では、第一種・第二種低層住居専用地域や第一種・第二種中高層住居専用地域の住宅地での旅館等の事業は禁止されています。私たちは民泊新法施行後も旅館業法並みの規制を行うべきであり、原則、住宅地での住宅宿泊事業の実施は認めるべきではないと考えています。大田区では特区民泊がありながらも、ホテルや旅館の営業ができない地域では年間を通じて住宅宿泊事業を禁じています。中野区は、特区民泊があるから特別だ、法の趣旨と異なると国が指導していると言いますが、トラブルが多い民泊に対し、0日規制は違法とまでは言えないと判断し、2年間で見直し評価すると、冷静に対応する大田区の姿勢は見習うべきではないでしょうか。

 同条例(案)では、住宅宿泊事業を行う住宅の周辺住民に対し説明会を開催し、事業内容を周知すれば、同事業の実施ができるとしています。長年暮らしてきた地域住民にとって、法律改正と条例整備が行われたからといって、突然に自分の隣の家から、民泊をやるので説明会に出てくださいと同意を求められても、納得ができる方は多くはないと思います。

 家主不在型は事業者ごとの実施件数に制限がありません。何かあれば30分から60分で駆けつけることが国のガイドラインで示されていますが、多くの施設を運営する事業者や管理委託業者がきちんと対応できるのでしょうか。家主居住型や家主不在型は届け出制であるために、安易な参入による質の低下も心配されます。適切な運営がされているのかチェックすること自体を地域住民任せにさせられる可能性もあります。

 区民委員会での質疑においても、新宿区のように地域住民への周知に当たっては厳しいルールが必要ではないか、標識等事務費17万2,000円が予算化されているが、職員体制の強化など予算がきちんと確保されるべきではとただしても、これから対応していくとの答弁だけでした。法施行までに現状の違法民泊に対して働きかけていく見通しも立っていないなど、懸念はぬぐえません。

 同条例(案)の実施によって、区民の暮らしへの影響ははかり知れません。私たちは、民泊新法への対応に当たっては、経済効果を優先させるのではなく、区民の生活環境を最優先にさせる姿勢が区に求められていると考えます。

 以上で、本議案に対する反対討論とさせていただきます。